第2期 染谷涼子様 A県内保健所相談員

SSW養成講座の印象について

染谷涼子 様

う・・・ん、知識詰め込む講義という学習って感じじゃなくて、実際のロールプレイや面接の演習を通して、自分と向き合いながらも周囲のみんなと講座をつくっていく作業という感じだったと思います。
それが苦しい作業でもあるんだけど、仲間の存在の強さゆえにできていくという感じでした。逆に苦しんでいる仲間に自分が何ができるのかを考えることで、実は自分がなにかをしないといけないのではなく、相手の強さを信じることや見守ることによって、その人が成長していくということも知ることができました。
そこから自分がどのように支援者としてあるべきかを様々な意味で考えさせられました。
とても印象に残ったのは、仲間(先生含め)ができて楽しかったこと、そして講座が本当に楽しかったから、一番長く(4年間以上)学んでいたような気がします。
自分に対する色々な見方自分だけではできない見方ができるようになることで、支援者としてどうあるべきかの手ごたえや充実感がすごいありました(笑)。その効果が切れ始めるところで次の講座が始まるというような状態で、疲れたということは全くなく、もっともっとと自分と向き合う作業を続けていたと思います。
自分自分(中心)という考え方が全く変わってきたのは3年目くらいからで、人より時間が掛かったのだと思います(笑)。

講座を通して実際の仕事に役立ったこと

仕事という範囲だけでなく自分の生活や生き方に大きな影響を与えたと思います。自分がいかに生きるかを考えたのだと思います。仕事に限定すれば、自分が先導するのではなく、相手が進みたい方向に沿って歩いていくというか、そういう~支援をしたいなと思うようになりました。それまでは綺麗な恰好のよい援助を求めていたような気がします。具体的には、いかに目の前の人達ができることを引き出し、支援していくかというに辿りついたのだと思います。
また自分の意見と違う人に対しては中々理解できないこともありましたが、そういう意味では、講座を通して色々な見方を考えるようになり、視野が広がったという気がします。

SSWを学ぶ前と学んだ後のSSWに対する考え方の違い

ちょっと回答が違うかもしれませんが、SSWを学んだことで、子どもととっても関わりたくなりました。実習がここにはとても影響を与えたんだと思います。
例えば、子どもには、自分自身の人生の選択を自分でしていいんだというSSWrの姿に“すっすごい!”と思いました。子どもの力を信じて子どもの力が発揮できるようにきっかけづくりをしていく姿、子どもが必要な時に必要な分だけ背中を押すサジ加減の絶妙さがすんごいなあとSSWの伝えづらいよさを実感できたことが学ぶ前との違いだと思います。
あ~思い出しましたが、ある区での実習中真っ白になってしまったことがあり、急きょ米川先生が実践される学校での実習をさせていただく機会を持ちましたね~(笑)。そのときに「真っ白な自分を大切に」という言葉をもらったのを覚えています。
「それでいいんだ!」となにかを考えて出さないといけないと思っていたけど、その白さも、そんな自分も、どんな自分もありなんだと認めることができました。
そこからの学びは、そういう自分がいるということを受け入れてあげる気持ちを大事にしたいなあと思いました。とくにどこか自分の一部を受けとめられないと、目の前の人のどこか一部分も認められないのじゃないかとも思いました。
また「ここぞというときの一手を打つ」という言葉を講座や実習中に米川先生から聞きました。とくにケース数が多く丁寧な支援ができない状態に置かれたときにこの一手がいかに重みのある一手となり得るか、そしてこの一手をすべきときを見逃さずに打つことがいかに重要か、実感できるケースにも後に関わりました。
そのおかげで、本当に些細なのかもしれない一手が数撃ち当る一手とは違い、大きな一手になり得るのだと思いました。自分の仕事でもで学ばせてもらえたものの一つでもあります。

今の仕事のやりがいや楽しさ

染谷涼子 様 講座を通して今の職場に転職できました。これには本当に講座で学び自分と向き合ったことが関係していると思います。これまでの仕事ととても仕事の内容は変わりました。目の前の人に嫌がられるような仕事をせざる得ないことも多くなりましたが、以前ならそのようなことがあれば自分のできなさや能力のなさを感じてしまっていました。でも今では、大変な中でも生きている人々の強みを理解しすごいなあと思うようになりました。
その中で少しでも今の辛さを和らいで、少しでも生きやすい生き方をしていただきたいと考えています。講座で仲間がいたからこそ、辛さが取れたときの楽(らく)さを体験できたのだと思います。そんな体験に繋がることが些細でもできればいいなと、その人の強さを大切にしながら実感するようになりました。

SSWrに求められるもの(資質や技量)

私はSSWrではないですがソーシャルワーカーとして求められるものと考えるのならば、いやあ私にはこんなことを考える資格はないという前提を持ちながら、自分が大切にするものをお話しすると「気持ち」かと思います。これは目の前の人にどう自分があるべきかにも関係するものですが、私の気持ちとしては「少しでも幸せになってもらいたい」という気持ちですかね。そのためにはもっともっと感性も知識も決断力も携える必要を感じています。私自身がまだまだです。

今後の自分自身の専門職としての課題

染谷涼子 様 上に挙げたことに加え、“失敗を大事にする”ということをしていきたいと思います。まだまだ自分が失敗することを恐れてすべきときにすべきことを躊躇してしまうときがあります。もちろん失敗してもいいというものではありませんが、日々のケースが本当に様々な重みのあるものですので、失敗が起きても仕方がないケースばかりなのです。でもこれは自分の力量不足も関係していますし、多くの人との仕事を通じてそれを実感しているということも関係しています。まだまだなんですよね。

後輩へのメッセージ

最後まで講座を受けてもらいたいです。講座を通じて先生や仲間に対する疑問、反発を抱えることもあると思います。
でも途中で自分との向き合いや自分の限界を決めつけてしまうと、自分への成長のきっかけもそこで終わってしまうのだと思います。
やだなと思うことほど、絶対自分に返ってくるものがありますのでぜひ自分にチャレンジしてもらいたいと思います。そのためにはいい仲間作りをしてもらいたいと思います。そして、またその体験を後輩に伝えられるようになってもらえたらとても嬉しいです。

その他

現場では、要保護児童対策地域協議会等、SSWに関わる児童支援に携わっておられます。この他の講座参加中の業績は以下です。
米川和雄・染谷涼子他(2011) 「スクールソーシャルワーカーによる教職員メンタルヘルス支援の実践
~スクールソーシャルワーク教育課程におけるメンタルヘルス支援の学習の提案~」日本精神保健福祉士学会 第10回学術集会
染谷涼子(2012) 「精神障がいの分類と実際―ICD‐10について就労支援の事例―(第4章)」阪田憲二郎・米川和雄他編著 『精神障害者のための就労支援―就労マナー実践編―』 へるす出版, pp-155-165.

講座の皆様を応援する米川講師(中央)と修了生一同 「お会いできる日を楽しみにしております!!」